中古マンションにおいては、壁式構造によって造られている物件も少なからず見られます。
想像どおりの物件を手に入れるためにも、壁式構造とは何なのか、どのような特徴があるのかはしっかり確認しておくと良いでしょう。
今回は、中古マンションに見られる壁式構造とは何かにくわえ、メリットとデメリットもご紹介します。
中古マンションに見られる壁式構造とは
中古マンションに見られる壁式構造とは、壁によって建物を支える造りのことです。
後述するように耐震性能に優れており、旧耐震基準の時代に建てられていても地震への耐性は問題ない場合もあるほどです。
ただし、壁式構造は高層の建物に用いると十分な強度を維持できないため、主に低層マンションに採用されています。
壁式構造を用いると建築にあたって柱や梁が不要となるため、完成した建物は室内に出っ張りがなく、部屋の見た目がスッキリしています。
このように柱や梁がないことが、マンションのもうひとつの造りであるラーメン構造との違いです。
ラーメン構造は柱や梁で建物を支える構造なので、特別な工夫をしていない限りは部屋のどこかに出っ張りができてしまいます。
中古マンションに見られる壁式構造のメリット
壁式構造のメリットは、前述のとおり耐震性能が高いことです。
壁全体で建物を支える造りは強度が高いうえ、基本的に低層の物件へ用いる関係で建築物の重心も低いことから、揺れによる倒壊があまり起こりません。
大きな荷重にも耐えられるように壁に厚みがあることも多く、断熱性や防音性にも総じて優れています。
冷暖房の効率が良かったり、ほかの部屋の生活音があまり聞こえなかったりして、日々の暮らしもおのずと快適になるでしょう。
このほか、居室に柱がないおかげで部屋の隅へ寄せるようにベッドを置けるなど、壁式構造は室内のレイアウトを決めるうえでも有利です。
また、天井付近に梁もないため、空間が広く感じられたり、日当たりを遮られなかったりもします。
中古マンションに見られる壁式構造のデメリット
壁式構造のデメリットは、ラーメン構造に比べてリノベーションが難しいことです。
ラーメン構造において居室内にある壁は不可欠なものではなく、部屋の持ち主の意向によって都度取り払えます。
しかし壁式構造において一部の壁は不可欠であり、部屋の持ち主でも撤去できないため、リノベーションにも限界があるのです。
工事ができない壁においては開口部の数や大きさも変更できないので、出入り口を増やす、既存の窓を広げるといったことも基本的に不可能です。
中古マンションの購入後にリノベーションを考えている方は、室内のどの部分なら工事をおこなえるのかをよく確かめておきましょう。
まとめ
中古マンションに見られる壁式構造とは、壁によって建物を支える造りのことです。
耐震性能が高い、防音性や断熱性に優れているといったメリットがありますが、リノベーションが難しいといったデメリットもあります。
以上のポイントは、中古マンションの購入にあたってしっかり押さえておくと良いでしょう。
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